円形脱毛症とは
円形脱毛症は主に頭部で、円形に脱毛斑が生じる病気です。
軽い症状の場合は脱毛斑は1つだけですが、症状が進行すると複数の脱毛斑を生じたり、全ての髪が抜け落ちたり、全身の毛が抜け落ちたりすることもある病気です。
円形脱毛症はストレスが原因と言われることが多いですが、実は毛根周囲に対する異常免疫反応が原因の自己免疫疾患になります。
スコープなどを用いて状態を観察したり、髪の毛を触って確認したりすることで診断をつけることができます。治療内容は内服、外用、注射など幅広く存在しますが、症状に合わせて適切に行なっていくことが必要です。
分類
円形脱毛症の進行度の評価には、頭部全体に対する脱毛面積の割合を用いることが多いです。
S0:脱毛なし、S1:脱毛面積25%未満、S2:脱毛面積25〜49%、S3:脱毛面積50〜74%、S4:脱毛面積75〜99%、S5:全頭脱毛となります。
また形状によって分類することもあり、脱毛斑が1つだけの単発型、脱毛斑が複数存在する多発型、頭部全体が脱毛してしまう全頭型、頭部以外の全身の毛も抜けてしまう汎発型があります。
円形脱毛症は軽症の場合、自然に治ることもありますが、全頭型や汎発型の場合は自然に症状が軽快する確率は10%未満です。
症状の程度をできる限り正確に把握し、適切な治療に取り組むことが、治療期間を短くするために重要ですので、症状を自覚した段階で専門のクリニックに受診することが勧められます。
原因
円形脱毛症は、本来ウイルスなどの外敵を攻撃する免疫細胞が誤って自らの毛根の細胞を攻撃してしまうことによって生じる「自己免疫疾患」に分類されます。このような異常免疫反応が起きてしまう原因は体質によるところが大きいですが、疲れやストレス、感染症なども発症のきっかけになります。
円形脱毛症になる方は、橋本病などの甲状腺疾患、尋常性白斑、全身性エリテマトーデス(SLE)、関節リウマチ、Ⅰ型糖尿病、重症筋無力症などの自己免疫疾患を併発していることもあり、特に甲状腺疾患の約8%、尋常性白斑の約4%の方が円形脱毛症を併発しているというデータもあります。また、アトピー性皮膚炎、気管支炎、アレルギー性鼻炎などのアレルギー性疾患を持っている方は、円形脱毛症を発症しやすく、重症化もしやすいとされています。
診断・検査
髪を軽く引っ張ることで容易に脱毛が起こり、また脱毛斑の境界が円形〜類円形ではっきりとしていれば、円形脱毛症の可能性が高いです。診断方法としては、髪を軽く引っ張ることで易脱毛性を確認し、スコープを用いることで髪の状態を拡大して確認することで診断をします。
治療
当院ではA G A治療にも使用されている薬を応用して、内服薬、外用薬、注射薬を組み合わせて治療行うことで、早期の症状改善と高い治療効果を目指します。
症状次第で行う治療が変わってきますので、ご自身に合った治療方法は、診察した上で医師からご説明・ご提案させていただきます。
最後に
浜松AGAクリニックは、円形脱毛症の治療経験が豊富にあり、患者様それぞれの症状に合った治療を提供することができます。
また当院の治療方針ですが、基本的にステロイドを使用した治療は行いません。ステロイドの全身投与(内服や点滴)は短期間であれば大きな問題はありませんが、長期間使用すると副作用が発生するリスクが高くなります。
そのため安易なステロイドの使用は避け、本当にステロイドの使用が必要だと判断した場合は、大学病院などを紹介いたします。(浜松医科大学への紹介実績あり)
浜松AGAクリニックでは、円形脱毛症に対しても「最小限の副作用で最大限の発毛効果」を目指す治療を行なってまいります。
円形脱毛症は「この治療をしておけばいい」というような単純な病気ではないので、頭髪の写真撮影をしながら経過を見て、適切な治療方法を選択することが重要です。円形脱毛症でお困りの際は、まずは無料カウンセリングで専門医師とご相談ください。
円形脱毛症に関するよくある質問
円形脱毛症は自然に治りますか?
軽症の円形脱毛症は自然治癒することもありますが、症状によっては自然治癒が難しいことも多いので、まずは医師による進行度評価を行い現状を把握した上で、早期に適切な治療を受けることが望ましいです。
円形脱毛症はどれくらいの期間で治りますか?
軽症の円形脱毛症は半年程度で治ることもありますが、重症の円形脱毛症の場合は数年間治療しても完全に軽快しないこともあります。
円形脱毛症は一度治ったら、治療はやめてしまっても良いですか?
円形脱毛症が完全に軽快した場合は治療をやめることが可能です。ただ円形脱毛症は再発率50%と再発率が高い病気のため、予防的に最小限の治療を継続することで再発リスクを低くすることができるとされています。